おきたま新聞は山形置賜の粋な情報を発信するWEBマガジンです。

わらび栽培に挑戦する農家さんに会いに行ってきたんだっし!!

わらび栽培に挑戦する米沢の農家さんとこ行って、おもしぇ話聞かせてもらったんだっす!!

特別編集員H.O.
編集長!ネタ持ってきてやったぞ。
今回のはちょっと社会派なやつだな。
いやぁ、おきたま新聞がこんな真面目なネタ取り上げていいんだろうかってくらい、かっこいいネタだぞ。

編集長
何だぁ たまに顔出したと思ったらまたそがな適当なこと言っで。
いっつも食い物と車の話しかしでねーくせして、なにが社会派だず。

特別編集員H.O.
いや、わらびだよ、わらび
編集長も好きだろ わらびの一本漬け
わらびは今が旬だからなぁ。
太いわらびをアク抜きして、ショウガと鷹の爪と出汁醤油で漬け込んで、俺はこれに酢を若干効かせたのが好きだけどな。

編集長
また食い物の話でねーか。
それも酒のつまみになっとか、こいつは吟醸酒でねぐ本醸造か山廃に限るとか
おめぇの好き嫌いで記事にはしねえって何度言ったらわかんだず。

特別編集員H.O.
だからね、そのわらびが何と!耕作放棄地を解消して鳥獣害対策にもなって、置賜の中山間地域の農業を救うっていうすごい話なんだよ。
まず、案内するから早くいこうぜ。

編集長
話が飛びすぎてよくわがんねなっす・・・
俺は今手が離せないからスマイリー、おまえ行って来い!!

おきたま新聞(スマイリー)
え!?私も今忙し・・・

編集長
(ギロッ)

おきたま新聞(スマイリー)
今すぐ行きます!!(編集長の目力マジ怖い!)

― 移動 ―

特別編集員H.O.
さて、今回は米沢市の南原地区にきていますよ。
米沢市の南原地区は、最上川の源流である松川・大樽川及び綱木川の扇状地に開けた地域で、山形県の最南部に位置し、元々原野を上杉家の下級武士たちが開墾した土地なんですが、水田が少なく、山に近く雑木林が多い地域ということで、昔の蚕園や畑が使われなくなって荒地が増えてきています。今日は、この地域でわらびのポット苗に取り組んでいる広瀬さんの畑にきています。

↓ 広瀬さん(笑顔の素敵な方なんだっし!)

おきたま新聞(スマイリー)
さっそくで申し訳ねえげんども、広瀬さん
わらびが耕作放棄地対策や鳥獣害対策になるっていうのは、なしてだがなっし?

広瀬さん
この辺は猿も熊もでるんだよ。2年前の9月だったかな。鳥獣害対策の研修会があって、その中で県の職員がわらびの苗を作ってから植えると、簡単にわらび園が作れるという話をしてたんだ。
一度植えると、管理にほとんど手間がかからないし、わらびはアクがあるせいか、鳥獣が食べないし、背が高く密生するので嫌がって寄り付かないらしい。
自分の土地も元は畑だったところが、あちこち荒れてしまってるし、面白そうだと思ったんだ。
この辺りでも、わらびは自生するけど、なかなか増えない。わらびの根を植えたという話もけっこう聞くけど、うまく行ってないようだったし、じゃあ、新しいやり方でやってみようかと思ったんだ。

おきたま新聞(スマイリー)
わらびの苗ってどがなか見せておごえなっし?

広瀬
ほら、これがそうだよ。ポットから抜いてみるとわかるけど、この白いところが新しい地下茎で、これがたくさんあるとどんどん増えるんだ。自生しているわらびの根をいっぱい掘ってみたけど、普通はこういう新しい芽はほとんどついていないね。

おきたま新聞(スマイリー)
わらびの苗って初めて見るけど、けっこう立派なもんだっし。
どこから買ったか教えておごえっし?

特別編集員H.O.
だからね、苗を作るところが第1の関門なんだって
この間、ネットでわらびの苗って検索したら、このくらいのが一鉢500円くらいしてたよ。まあ、園芸マニア用の品種かもしれないけど。

広瀬
そうだな。最初俺もわらびの苗を作るっていうのは思い付かなかった。
研修会でポット苗を植えると、簡単にわらび園になるっていう話を聞いたんだけど、さて、わらびの苗ってどうやって作ったらいいの?というのがまず最初。
それでこの人に電話をかけてみた。

特別編集員H.O.
それって私の事だから

おきたま新聞(スマイリー)
うわっ!!さらっと自慢話してきたよ。
広瀬さん、この人に騙されちゃだめだよ。

特別編集員H.O.
ひどいなぁ。
言ってなかったかもしれないけど、おれ 野菜栽培の専門家なのよ。

広瀬
去年の5月末ころかな。
家内がこの辺で一番いいわらびだという場所が自分の土地だったので、やり方を聞いて、そこから元になる根をほってこのバットで半年育てたんだ。このバットは去年のものをそのままにしてたやつだけど、けっこう繁っているだろ。

そして、このポット苗は、去年の秋に、このバットの元苗をはさみで2~3芽に分割して、ポットに植え直しておいたものなんだ。


春になったら、あっという間に伸びてこんなに立派な苗になった。

おきたま新聞(スマイリー)
わらびの根を植えても雑草に負けて大変だって聞くけど?

特別編集員H.O.
それがこの技術の肝だな
ポット苗だと、定植するときマルチを張って植えられるだろ?
だからすぐには雑草が生えない。

それにポット苗だと新しい芽がすぐ伸びてくるので、マルチを剥がす夏頃には、雑草に負けないくらい茂ってくる。だから、昔からわらび栽培は草との戦いだっていう話は、これには当てはまらないんだ。

広瀬
まあ、そういう話を信じて植えてるんだけど、去年のバットでの生育や、この苗をみてると多分うまくいくと思うな。県の試験場ではすごい生育みたいだし。

おきたま新聞(スマイリー)
すると、来年か再来年にはこの畑からわらびがいっぺー採れると。
これはこたえられないなっし。

広瀬
うちは漬物加工所の免許もってるから、漬物にして販売しようと思ってる。
去年の冬、南原のコミセンで講習会やったときには、すごくたくさんの人が集まってきて、その後、個別におれの家にきて色々勉強していって、今年から苗作り始めた人もいるよ。

おきたま新聞(スマイリー)
いやー、おもしぇーもん見してもらったっし。
おしょうしなっし。

特別編集員H.O.
後は、わらびの根から澱粉をとって、わらび餅をつくるとか・・・
材料費ただで移動販売 全国制覇!
うん 夢が広がるな

おきたま新聞(スマイリー)
それは大げさじゃないッスか。
(ホントは立派な方なのに、そんな事言うから信じてもらえないんじゃ・・・)

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