おきたま新聞は山形置賜の粋な情報を発信するWEBマガジンです。

恵比寿でおきたまの冬の伝統料理をごっつぉしてきたんだっし!

『恵比寿新聞×おきたま』のコラボイベント第3弾!

「雪国からの届け物!~雪まみれ 食まみれ~」を開催してきたんだっし!

前回アップしましたエビスマルシェ参加から、引き続き恵比寿試食会を開催してきたんだっし。

今回はお客さんがたくさんいらっしゃるという事で、恵比寿のクリエイティブスペースamu(あむ)さんをお借りいたしました。
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すごい素敵な場所でしょ。
大型のスクリーンやスピーカー。
会場は吹き抜けになってて、2階から全体を見渡せるんだっし。
ご用意してくれた恵比寿新聞さんにはいくら感謝してもしきれないッス。

写真は準備中の場面なんだけど、会場をお借りしたamuのスタッフさんばかりか、第1回・第2回で会場をお借りしたcoiney(コイニー)さんも手伝ってくれたんだっし。
恵比寿でイベントするたび多くの方のご協力をいただき、ホントおしょうしなっし!
恵比寿の人々の結束力の強さと人情の温かさにはいつも驚かされるッス。

試食会の開始時間の一時間半前からの準備で、かなりバタバタしてたけど、
皆さんの協力のおかげで無事、準備完了。

いよいよ恵比寿試食会の開催だっし。

今回お呼びしたお客さんは約60名!
前回の倍近くの人数にちょっとビビッてきたッス(笑)
今回はおきたまの伝統料理・食材の背景を思い浮かべながら食べてもらおうと、テーブルに何もおかれていない状態で始めたんだっし。↓
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はじめは全国を飛び回り各地のお米の特徴を知り尽くす米穀商「コメ大王」さんに、おきたまのお米について説明してもらったんだ。
全国津々浦々のお米と比較した表を作っていただき、おきたまで栽培しているお米(今回はつや姫、コシヒカリ、はえぬきの3種類)の特徴を熱く語ってもらったんだ。
一口サイズのおにぎりを各品種ごとに食べてもらいながら、特徴について味わってもらうコンセプトになっているんだっし。

更には!
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地元の人もまだ食べたことが無いであろう山形112号の試食を行ったんだ!

私も初めて食べたんですけど、食味がつや姫に次いで良く、粒がとても大きいんだ!
実際、大粒の品種なので多収が期待できる品種なんだと。
おいしくて、たくさん食べれるって考えると夢のようだなっし!

続いて、おきたまの「食」を絡めた歴史・文化について説明してもらったんだ。
ゲストにお呼びしたのは……

!?
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米沢の老舗米沢牛・味懐料理「吉亭」の女将さんだっし!

まさか伝統料理のプロフェッショナルが来てくださるとは…かなり緊張してきたッス(汗)

実は恵比寿新聞さんはイベント一週間前におきたまに来てもらってたんだ(かなり強引にお願いして…(反省))。
その際、吉亭の女将と会談してもらい、更には米沢市・飯豊町・白鷹町を周って生の情報を仕入れてもらったんだっし。
恵比寿新聞さん×吉亭女将さんとのトークのレベルが高すぎて、ジモッティーも驚く濃い話をしてたんだな! しかも分かりやすくて面白いのが魅力的だっし。

恵比寿新聞さんの旅行記で、出会った食材に合わせて料理が出していくと…〔↓〕
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歓声があがり、瞬く間に無くなっていくんだっし。
さすが恵比寿新聞さんプレゼンツの企画だっし(驚)
いっぱい用意したからジャンジャンいっちゃって~
とは言うものの皿を出して引っ込めての大忙し。 途中の記憶がぶっ飛んでたッス(汗)

用意した料理はこちら。↓
(商品名/製造所または売場名(説明)って感じで載せていくね。)

≪ごはんのお供≫
あけがらし/山一醤油製造(麴、芥子、麻の実、生絞り醤油、三温糖を材料にした伝承の食)
晩菊/㈱三奥屋(晩秋に咲く菊の花や山野菜10種を刻み1年間塩漬けし、焼酎と梅酢で仕上た高雅な漬物)
南蛮味噌漬け/㈱三奥屋(仙台の牛タンでおなじみの料理で、独特の柔らかさと風味を持つ日光南蛮を地元の味噌で何度も漬け替えて仕上た逸品)
雪割納豆/㈱ゆきんこ(納豆に米麴と塩を混ぜて発酵させた“熟成麹納豆”)

≪漬物≫
紅花大根漬け/工房若菜(白鷹町特産の「紅花」と共に漬けることで、紅花の持つ色彩に彩られた大根漬け)
秘伝豆のしょうゆ漬け/工房若菜(白鷹町特産の秘伝大豆を水で戻し、オリジナルのピリ辛のタレで漬けたしょうゆ漬け)
塩漬けわらびの一本漬け/中津川漬物工房味彩(塩漬けわらびを水で戻ししょうゆ漬けした至極の一品)
青菜(せいさい)漬け/(有)後藤商店(青菜の葉っぱは非常に厚く立派(干してからでないと割れる程)で、おきたまでは軒先で青菜を干す風景が雪深い冬の到来を告げる風物詩となっている)
おみ漬け/(有)後藤商店(山形県特産の青菜を細かく刻み、他の野菜と共に漬けた漬物。余った野菜屑を無駄にしない手法として昔から伝えられてきた郷土料理。)個人的に一番好きな漬物だっし。納豆と混ぜて食べると絶品だっし。

≪メイン料理≫
からかい煮/鯉の宮坂(エイのヒレの軟骨部分を干したもので、冷やして食べる煮こごりもまた絶品。)
くきたち干煮/上杉城史苑(米沢の春を告げる茎立菜の干し物を1晩熱湯で戻し、打ち豆や人参・油揚げ・こんにゃくと一緒に炒めた料理)
青菜漬けの煮物/上杉城史苑(山形名産の青菜の古漬けを塩抜きし、打ち豆や煮干等を一緒に炒め煮した代表的な郷土料理)
ぜんまい田舎煮/上杉城史苑(保存用に乾燥させたぜんまいを戻し、人参やさつま揚げ、つきこん等と共に煮たもの)
なす干煮/上杉城史苑(昔からなす干しは、1年分の借金を返す(山形弁では借金をなす)という言葉の含みを持って、正月にはかかせない料理。)
ひょう干煮/上杉城史苑(「雑草を食べる県民」として有名な米沢の郷土料理で、「ひょっとして今年はいいことがあるように」と正月に食べられる縁起物。)ひょっとしてって……慎ましい感じがするなっし(笑)
雪菜の冷や汁/米沢市上長井雪菜生産組合(ホタテの貝柱と干しシイタケの出汁に季節の野菜を浸した米沢藩所縁の伝統料理)
雪菜のふすべ漬け/米沢市上長井雪菜生産組合(雪菜をふすべる(熱湯にくぐらせる)ことにより、独特の辛味が生まれる漬物)
鮎の寒風干し/道の駅ヤナ公園あゆ茶屋(オリジナルの浸し液で味付けした鮎を、寒風に晒しながら干し、風味と旨みを凝縮)
あけびの味噌揚げ/道の駅ヤナ公園あゆ茶屋(白鷹町のアケビの中に味噌で味付けしたキノコや肉を詰めた料理)
玉こんにゃく/ジョイフル・グリーン(ジョイフル・グリーンのこんにゃくは、自家栽培の生芋を使った伝統製法でつくる置賜唯一の逸品)
ふきの鉄砲巻き/中津川漬物工房味彩(飯豊町中津川地域で採れたフキの中に、ごぼう、人参、ニシンを詰めて、オリジナルのタレで仕上た煮物。)

≪デザート≫
みそ餅(山形県内でもおきたま地域でのみ食べ継がれてきた郷土色豊かなお餅)
でか金つば/あんちん堂(厳選した北海道十勝産小豆を直火でじっくりと炊き上げ、小豆本来の風味を損なうことなく仕上た自慢の逸品)
どぶろく最中/菓子の丸屋(飯豊町で作られたどぶろくを使用し、アルコールを抜いて白餡に練りこんだ最中の酒菓子)
館山アップルパイ「りんご小町」/㈱つたや物産(館山紅玉りんごを使ったアップルパイで、甘みと酸味がほどよく、一度食べたらやみつきになる美味しさ)
山形県生乳100%ヨーグルト/飯豊ながめ山牧場(山形県の放牧牛の生乳を原料にしており、濃厚でなめらかな口あたりが特徴的)
西洋梨「シルバーベル」(果肉はジューシーで滑らかな舌触り、糖度が高くてさわやかな酸味がある)
館山りんご(酸味を帯びた土壌で育った米沢市館山のりんごは豊かな香りとバランスのとれた甘酸っぱさが特徴的)

多いっ!
キーボード叩きすぎて腱鞘炎になっちゃうよ。
まぁ、それほど盛りだくさんの内容ということで(笑)
内容を見て気づかれた方が多いと思うんだけど、保存のきく伝統食が多いと思うべ?
冬のおきたまの伝統料理は干し物等の保存食の宝庫なんだっし!
昔の、農産物が収穫できない冬の季節を乗り越えるための知恵が伝統を作ってきたんだけど、雪崩で物資が途絶えたときに役立ったりと、現在でも伝統が生きて私たちの生活を助けてくれているんだっし。

最近、首都圏でも震災などで防災意識が高くなってきたことから保存食が注目されてんだと。
初めて見る調理を必要とする保存食に皆さん感心しながら食べてらしたッス。

さらには、料理のほかにも
米沢市・白鷹町・飯豊町のお勧め地酒も用意したんだ!
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用意した内容はこちら。↓

香坂 純米吟醸
純米吟醸 無濾過生詰 香坂 峻~しゅん~
東光 出羽の里セレクション
東光 吟醸梅酒
富久鶴 特別純米酒 辛口
三代目 権右衛門 限定 無濾過吟醸酒
モンサン ナイアガラ
大吟醸 山五
大吟醸 加茂川
大吟醸 若の井
姫さゆりの歌
どぶろく
ももろく

そして、恵比寿新聞さんのおでん用保温機と白鷹町さんの魚焼き機をお借りして実現できた…

鮎の寒風干しの骨酒!

豪華すぎるよ~~
私も飲みたい!

どれも人気が高く、かなりの量を持ってきたにも関わらず、ものの30分で無くなりました(驚)
さすが恵比寿! 恐ろしいところですよ~(笑)

そんな中、更なるゲスト登場!?
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自由大学で「乾物のある生活」という講座に携わっておられる小笠原先生だっし!

専門家たちが言うには山形は日本でも屈指の乾物と深い関わりのある地域だという話をよく聞くとのこと。
小笠原先生も山形県出身で、日頃の活動を通して都会の視点でみた保存食等の関わりについて紹介していただいたんだっし。
なす干しをオリーブオイルで炒めて作った「なすのパスタ」等、おきたまでは見られない使い方を紹介したりと、私たちも勉強になる内容でした(さっそく家で作ってみよ(嬉))

さら~に今回は、恵比寿のシェフにお願いしまして
「山形おきたまの保存食「乾物」を恵比寿の料理人がアレンジしたら!?」
という、おもしゃい企画をしてみたんだっし。
今回お願いしたのは、家庭料理の居酒屋「風花(ふうか)」の竹田津さん、季節の地のもの酒場「吉乃坐」の花輪料理長、フレンチシェフの多田シェフの3名だっし。
3名の料理人には乾物を使った料理という共通ルールの中で、くきたち干し、ひょう干し、なす干し、アスパラ干し、わらび干し、ゼンマイ干しなどの乾物や雪菜や雪室じゃがいもなどの置賜の伝統的な旬の野菜などを各々の判断でチョイスしアレンジ料理に挑戦していただいたんだ。

1番手の「風花」竹田津さんのアレンジ料理は…↓
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干し野菜の発酵ハンバーグ ゼンマイわらびの梅干し和え!

なす干し、くきたち干し、わらび干し、ぜんまい干しをふんだんに使ったハンバーグ。
野菜ソムリエの竹田津さんだからこそ出来た逸品だっし。

2番手の花輪料理長の手掛ける料理は…↓
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置賜乾物バター最中包み!

イベント前に料理名は教えてもらってたんだけど、お菓子になるのかな?って正直不安だったんだ。
試食会が終わった後、ラップに包んでいただき、こっそりもらってきたんだけど…めっちゃ美味しい!
バターこってり具合と甘く味付けした乾物のあっさり具合がマッチして、最後に乾物の風味が口いっぱいにひろがるんだ。
結構もらったのにペロッと一人で食べ尽くしてしまい、ジミー編集長に「分けろよ!」ってごしゃがっちゃッス(笑)

3番手のフレンチシェフの多田シェフが作る料理は…↓
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山形県産干し野菜と蜂蜜でマリネした豚肉のソテー ココナッツオイルとバルサミコの風味!

名前が長い(笑)と恵比寿新聞さんも突っ込んでいたなっし。
豚肉とアスパラ干し、くきたち干し、雪菜をココナッツオイルで蜂蜜の自然な甘さでマッチさせた料理だっし。
薫りだけでその上品さは伝わってきたんだっし! …食べれなかったけど(涙)

いやー、どれもこれも山形では見たことがない絶品料理が出てきて、保存食の可能性についてこちらも勉強させてもらった良い企画になったッス。
さぁ、ここで肝心の料理の写真なのですが…
結論から述べまして「ありません!」
忙さのあまりここらへんでスマイリー逃亡ということで…(ポンコツ感)

場も落ち着き始めたところで
今回協力いただいた米沢市・白鷹町・飯豊町のわが町自慢をさせてもらったんだ!
各市町の特徴は前回記事のマルシェで熱弁してしまったので、サラッと話すね。

最初はN主事から米沢市のご紹介!
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米沢市は夏は高温多湿、冬は寒さが厳しい盆地特有の寒暖差の大きな気候で、日本三大和牛の一つである「米沢牛」をはじめ、冬の貴重な野菜である「雪菜」や、歴史ある「酒蔵」、神秘的な「温泉」など魅力が満載なんだっし。
N主事は若い方なのですが60名近い観客の注目に物怖じせず、お客さんが分かりやすいように気を配って話してたんだっし。
この前の試食会で私が話したときは緊張して噛みまくり…(泣) 見習いたいと思います(照)

続いて、Y課長補佐とO係長から白鷹町のご紹介!
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たとえ話に「ミカンとバナナ以外は何でもある」というほど多種多様な農産物の産地である白鷹町は、一年を通して四季折々で織り成す表情を楽しめる観光の町なんだっし。春は県の天然記念物に指定されている樹齢500年を超える7本の古典「桜」が咲き誇り、夏は生産量が日本一「白鷹町」が誇る「紅花」、秋は日本一の規模を誇るヤナ場(鮎捕獲の仕掛け)で捕獲する「鮎」、冬は農家のお父さん達がこだわりのタレと自慢の手打ち「蕎麦」。
情熱を胸のうちに秘めながらスマートに伝えるY課長補佐がとても素敵だったッス!

最後にH主事から飯豊町のご紹介!
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飯豊町は町土の大部分を占める森林や町の景観を特徴づける田園景観など、豊かな自然環境が特徴なんだっし。この豊かな自然環境は農業や林業など自然と向き合う生業が営まれる中で守り続けられてきたかけがえのない財産なんだ。そんな、かけがえのない財産をたくさんの人々に知ってもらうべく、中津川地区の農家民宿では身の回りにある自然や文化などを使って地域の魅力をPRしているんだっし。また、最近ではインバウンド施策が叫ばれ、中津川でも海外からたくさんの方々を受け入れているんだ。だからといって普段の生活スタイルを変えるのではなく、ありのままの生活スタイルを提供することで、大変好評を得ているんだっし。
H主事は結構静かなタイプだなーと勝手ながら思っていたのですが、ステージに立つとまるで人が変わったが如く飯豊町の魅力を熱く語っていたんだ(驚)

各市町の魅力溢れる紹介と恵比寿新聞さんが仕入れた生の情報の掛け合いで、関心を持ってくださったお客さんがたくさんおられ、とてもいい形で終わりました(嬉)

と、ちょっと待ったーーーー。

まだ最後にサプライズ企画を準備してたんだな!
実は〆の料理として、おきたまの「お雑煮もち」を用意したんだっし!
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おきたまのお雑煮といっても、各地域・各家庭で異なるのでおきたま風お雑煮かな?
米沢の地元の醤油やお餅、白鷹の岡野台ごんぼ(ごぼう)を使ったこだわりっぷり!
更に鶏肉は「親鳥」を使っているので、コリコリした肉の食感と鶏油(チーゆ)がたっぷり溶け込んだスープが楽しめるスペシャルお雑煮もちだっし。

お雑煮をいただいたお客さんからは、
「お腹いっぱいだから、ちょっと重たい。」
「最初に出すって言ってくれれば、こちらも準備したんだけど」
と、嬉しいお声をいただ……あれ?

最後にこけてしまったッス(泣)
サプライズのタイミングを完全外してしまった。

今年度の試食会は今回がラストなんですが、こんな終わり方は嫌だーー。
次年度チャンスがあればリベンジしに、またお邪魔しますので
恵比寿の皆さん、またよろしくお願いしまーーーす。

そして協力いただいた各市町と恵比寿の関係者の皆様

ホントおしょうしなっし!

 

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